走らない理由、走る理由(自分が決めたこと)
あの時の景色、あの時の思い。
ひどいタイムですが、今までで1番誇らしいタイムです。
朝起きると、前日の15キロ距離走(レースペース)でふくらはぎがパンパンになっていました。膝とかかとは大丈夫。張った筋肉は頑張った証拠ですが、筋肉は夕方になっても張ったままで、うっかりすると吊ったり肉離れ起こしそうな感じです。
(今日のジョグ40分どうしよう)
休み等々の関係で、真ん中にキツい距離走とレースペース走が入った6日連続練習期間中です。
(レースペース距離走の翌日が走らない日ってこういう理由からなんだ)
と、改めて「3か月でフルマラソン めざせ!サブ4」のメニュー組み立てに納得します。
足を揉んでみますが、緩む気配はありません。
(膝も痛くなったら困るし)
残業しながら思います。
(1日走らなくても変わらないだろうし)
家で急いでスポーツクラブに行く準備をしながら思います。
(走るのが仕事ではないし)
クラブでレッスン後の汗を流しながら思います。
(さっぱりした後また汗かくの嫌だし)
閉店間際のスーパーで半額お惣菜を見ながら思います。
(もう遅いし)
冷蔵庫にヨーグルトをしまいながら思います。
(あと寝るだけなんだし)
(…足重いし…)
(…別に強制されるものでもないし…)
(……走らなくても、良いよね…)
………。
他に人はいません。
車も時々通り過ぎるだけの眠ったような町を、重い足を引きずりながら、歩くようなペースで走ります。
イヤホンの充電が切れて音楽も聴けず、聞こえるのは私の足音と少しだけ弾む呼吸音だけです。
(…やっぱり走らなきゃ良かったかな)
水の中を走っているかのように前に進まない足で、必死になって走ります。ペースは遅いので心臓も息も楽ですが、ただひたすら足が重くて動きません。
走らない理由はいくらでもありました。
でも今、私は重い足を引きずりながら、歩くように遅いスピードだけど走っている。
福岡マラソン2014。
ファンラン5kmゴール後、振り返るとまだ走り続けるフルマラソンの人の波。
あの時の景色、あの時の思い。
それだけが私を走らせます。
それだけが私の走る理由です。
坂道だらけのホームコースをただゆっくり走ります。
上り坂がきつい。止まりたい。走らない理由いっぱいあった。
でも、走るって決めたんだから。
あの日走るって決めたんだから。
走らない理由を振り切って、
重い足で40分走り通しました。
負けなかった。自分に負けなかった!
よろよろしながらクールダウンウォークをして、視線を上げると
眼下に町の綺麗な明かり。
(きれいだなぁ)
さっきまでのキツさを忘れる景色です。
福岡マラソン2015年のゴール後、
走ることに対する思いはどう変わるのか。
つらくなっても走ることをやめない理由を見つけられるのか。
まだわかりません。
福岡マラソン2015まで、あとすこし。